UNCCAスタッフの声

宇部市地球温暖化対策ネットワーク(UNCCA)スタッフが気ままに書きます http://ubeondanka.net/

都市ガス原料としての炭酸ガス

「国際帝石、CO2を都市ガス原料に 国内初の事業化
【イブニングスクープ】2019/6/18 18:00

情報元 日本経済新聞 電子版

国際石油開発帝石は、自社で排出する二酸化炭素(CO2)を都市ガスの原料として再利用する事業を始める。8月から新潟県のガス田で原料をつくり、2030年までに約5万世帯相当を生産する。世界的にCO2を再利用する技術に注目が集まっている。国際帝石は地球温暖化対策につながる技術の競争力を磨き、海外のガス田でも展開する方針だ。

 ちょっと古い情報ですが上記の記事が出ていて興味をそそられました。以前天然ガス井戸元での炭酸ガス除去のプロジェクトに関わった事が有り、当時は除去した炭酸ガスを不活性ガスとして利用すると聞いていました。採掘された天然ガス中の炭酸ガスはパイプライン輸送時のトラブル要因として必ず除去されていますがそれが都市ガス原料になるとは驚きですね。水素と反応させてメタンを合成(メタネーション反応)させているのかなと思えますが水素源は?とか採算性は?とか思ってしまう。このニュースの先は有料ページでで見れなかったのが残念。

「CO2でコンクリ原料 出光など3社が研究組織」

2019/6/19付

情報元 日本経済新聞 朝刊

出光興産と宇部興産日揮の3社は、産業廃棄物と二酸化炭素(CO2)からコンクリートなどの原料となる炭酸塩を製造する技術を確立するため、共同で研究会を設立した。大気中に放出されているCO2を他の原料の製造に活用し、より低コストでCO2の排出削減を実現する狙い。基礎研究などを経て2030年の商用化を目指す。

ほとんど同時期のニュースに炭酸ガスを固定化したコンクリート製造の話を出していました。セメント製造と言えば非エネルギー分野での炭酸ガス発生の元凶とされていますがこちらも面白そうな話です。

今後もCO2回収と固定化の話が色々出て来そうですね。(殿河内)