石炭火力発電所
山口宇部パワー社が西沖の山発電所(仮称)新設計画を検討し、環境影響評価手続を休止するとのニュ-スが流れた。
政府は、先日環境省と経済産業省の合同会合に「パリ協定」に基づく今世紀後半にかけて「長期戦略」案を提示したというが同案では、『石炭火力発電については「依存度を可能な限り引き下げる」』と記述されている。
今回の発表はこれと無関係ではないだろうし、地元の厳しい意見にも配慮してのことだろう。
しかし、山口宇部パワー社はこの計画を完全に廃案としたのではなく、今後60万kW級へのスケールダウンや酸素吹石炭ガス化複合発電による商用機開発への計画変更を検討し、最適な発電所計画を策定するとしている。
地元企業では大型の石炭火力発電所を抱えているが、これらはいずれ寿命がきてリニューアルせばならない時期が来るだろう。その時、世の中の情勢やCO2の分離・回収・貯留技術などの技術ノベーションの進展具合を含め、どのような対応策が講じられるのか大いに興味ある所だ。(太田)